今回は、明日のホロスコープに現れる「メディエーション」について見てみます。
こちらが明日2020年11月8日の 12:00 時点でのホロスコープです。
金星と火星と月によるメディエーション
金星と火星はオポジション(180度)、金星と月はセクスタイル(60度)、そして火星と月はトライン(120度)のアスペクトをなしています。このような複合アスペクトを「メディエーション」と呼びます。

オポジションは対立関係を表すアスペクトですが、そのオポジションとなっているふたつの天体に対して、セクスタイルとトラインという調和的な角度でもうひとつの天体が関わることで、オポジションの緊張感が和らぎます。
金星は天秤座に、火星は牡羊座に、そして月は獅子座にあります。
天秤座は調和をよしとするサインで、バランス感覚にすぐれます。金星は楽しみを表す天体ですから、天秤座の金星からは調和のとれた人間関係を楽しみたい、といったことが見えてきます。
牡羊座はスピード感があり、自己主張をしたがるサインです。火星は行動力のある天体なので、がんがん自己主張していきたいといった様子がうかがえます。
獅子座はきらびやかで自己表現することを好み、人に認められることを願うようなサインです。月は個人の内面や感情といったものを司っています。獅子座の月は、楽しみながら自己表現して人に認められたい、といったところでしょうか。
調和したいという金星と自己主張したい火星の間には、どこか緊張感が漂います。他者と調和するためには自己主張しすぎないほうがいいこともありますし、あまりに自己主張が激しすぎると調和を乱しかねません。
「認め、そして、認められる」ということ
ところがこれらの天体に、獅子座の月が調和的な角度で結びつきます。
自己主張が激しすぎると調和を乱しかねないとはいえ、自己表現をまったくせずに調和することはできません。というよりも、自分を殺して周りと調和しているように見えても、それはほんとうの調和とは言えないでしょう。
また、「認め、そして、認められる」というのが、ほんとうの調和というものでしょう。
獅子座の月が認められようと自己表現することは、牡羊座の火星の自己主張したいという欲求も、天秤座の金星の調和したいという欲求も、満たしてくれるのです。そして、自己主張と調和の匙加減をうまく調節してくれます。
ただし、一方的に認められたいという思いが暴走すると、それは独りよがりとなって調和を乱しかねません。認めあう、歩み寄る、そういったことがとても大切になります。
基本的に、人はひとりでは生きていけません。仙人になって霞を食べているというのなら話は別ですが、食事だって誰かが材料をどこかで取って、誰かが調理して、ときには誰かがそれを売り場に置いて……、と、そうやって人は命を繋いでいけるのです。
あなたの周りにもきっと、あなたではない誰かが作ったものがたくさんあるのではないでしょうか。この文章を今見ている、パソコンなりスマートフォンなりタブレットなりも、やはりたくさんの人が関わってできあがったものであり、そしてあなたの手元に届いたものなのです。
そして見ず知らずのそういった人たちだけでなく、家庭なり学校なり会社なりで色んな人と関わっている人は多いでしょう。
人と関わる以上、ぶつかりあってばかりでは疲れてしまいます。まさに調和的な人間関係を築くことは折々に必要になります。
そしてもちろん、自己主張をすることも必要です。なんでも相手にあわせていたらストレスが溜まっていくでしょうし、ひどい場合には自分というものがさっぱりわからなくなってしまうかもしれません。
自分というものを外へ打ち出すことも、他者と調和する、つまり他者を受け入れることも、どちらもとても大切なのです。
あなたが心地よく自己表現しながら他者と調和できることを、願っています。