明日のホロスコープに現れる「ミニトライン」という複合アスペクトについて見てみます。こちらが明日11月1日の 12:00 時点でのホロスコープです。
月と海王星と木星によるミニトライン
月と海王星はセクスタイル(60度)、海王星と木星もセクスタイル(60度)、そして月と木星はトライン(120度)のアスペクトをなしています。

このようにしてできる二等辺三角形の複合アスペクトを「ミニトライン」といいます。
トラインとなるふたつのサインは四区分(火・地・風・水)が同じで調和的ですが、ある意味では刺激のない組み合わせとも言えます。そこにひとつセクスタイルによる、相性はよいけれど異質なサインが加わり、少し変化がもたらされます。
セクスタイルとなるのは火と風、または地と水の組み合わせで、これは二区分(男性星座・女性星座)が同じサインということになります。なので、セクスタイルとなるふたつのサインはエネルギーの向きが同じで、相性がよいのです。
さて、月は牡牛座に、木星は山羊座にあります。牡牛座は自分の経験というものを大事にします。心地よさの追求もまた、牡牛座の特徴といえるでしょう。一方、山羊座は社会の役に立つことを大切にしています。目標を達成するための努力は惜しみません。
月は個人の内面や感情といったものを司っています。そして、木星は拡大や発展を司っています。
牡牛座の月は、自分の持っているものを大事にして、より心地よい居場所を目指しますし、山羊座の木星はそれを大きく広げてバックアップしてくれるでしょう。
この月と木星にセクスタイル(60度)で関わるのが、魚座の海王星です。魚座は自他の境界を取り払って、すべてを一緒くたに愛そうとします。また、精神世界を広く司るサインでもあります。
海王星は、魚座のルーラー(支配星)です。魚座にいる海王星は水を得た魚とでもいいますか、他のサインにいるときよりもその力がよく働くと考えられます。
海王星が表すのもまた、精神世界。現実世界と精神世界のあいだにある境界を取り払って、世界を広げていくような星です。その他、スピリチュアルの世界や、アルコール・ドラッグといったものを司るのも、海王星です。
魚座の海王星は精神世界を大切にしますが、それは裏を返せば現実世界が曖昧なものとなる危険性をはらんでいる、ということになります。
精神世界は無視できないけれど溺れないように注意
わたしたちはまず、存在しています。この”わたしという存在”は、牡牛座の月です。
そしてわたしたちは、社会というものに属しています。それは家族であり、学校であり、会社であり、地域であり、国であり、そして地球という星です。
よっぽど変わった生活をしない限り、他者との関係をひとつも築かずに生きていくことはできません。この”社会”が、山羊座の木星です。
そして”わたしという存在”にも”社会”にも、魚座の海王星が示すところの”精神世界”はくっついています。それはひとりひとりの精神であり、また、人々のあいだにある集合的無意識です。
現実世界と精神世界は別個に存在しているわけではなく、地続きです。何かを想い、考えて、行動してそれが形になる。その形に反応して新しい考えや想いが生まれる。想ったり考えるたりするだけでは生きていけませんが、何もないところに行動だけが起こることもありません。
あまり「行動重視」になりすぎると、自分の気持ちを置き去りにして、どんどん苦しくなります。ですが、気持ち、気持ち、とそれだけを見ていても何も変えられない、そして周囲の変化についていけない、ということになってしまいます。
自分の気持ちが置き去りになっているような人が、多いのではないかな、という気がします。山羊座的に、社会の役に立つ、とか、社会的に成功する、ということを目指して”行動”するのもとてもよいことですが、その前に自分の気持ちが置き去りになっていないか、立ち止まってみることも必要です。
また、上述したように、海王星はアルコールやドラッグを司っています。これらは「現実逃避の道具」です。現実世界と精神世界の境界があやふやになることは、ときに現実逃避につながります。
現実逃避したいのなら、まさに「現実」から逃げるべきです。お酒に頼ったりドラッグに手を出したりするのではなくて、学校や会社が辛いなら辞めることを考える、とか、家庭が辛いならそこを出ることを考える、とか、そういうことです。
現実を変えずに現実逃避しても、結局なにも変わらないどころか、大抵はもっと悪いことになります。「逃げる」のは、けっこう難しいことだと思います。でも、自分を守るために「逃げる」のは悪いことでも弱いことでもないです。
あなたが心穏やかにいられることを、願っています。