今日は明日のホロスコープに現れる複合アスペクト「メディエーション」について見てみます。
こちらが、2020年11月11日 12:00 時点でのホロスコープです。
太陽と月と海王星によるメディエーション
月と海王星はオポジション(180度)、月と太陽はセクスタイル(60度)、海王星と太陽はトライン(120度)となっています。このような複合アスペクトを「メディエーション」と呼びます。

オポジションは対立を表すアスペクトですが、そこにもうひとつの天体がトラインとセクスタイルという調和的な角度で関わることにより、緊張感が和らげられます。
月は乙女座に、海王星は魚座に、太陽は蠍座にあります。
乙女座は役に立つもの・役に立たないものをきっちりとわけて、役に立つものだけを選びとるようなサインです。几帳面で誠実、といった印象もあります。
一方で魚座は、役に立つもの・役に立たないものという区分けをせずに、すべてをすくいあげたいようなサインです。また、自他の境界を溶かしてしまいたいという一面もあります。
このように、乙女座と魚座では整理か混沌かという意味で対立しています。
さて、この乙女座の月と魚座の海王星に、蠍座の太陽が調和的な角度で関わります。
蠍座はひとつのことを深く突き詰めていくようなサインです。また、特定の誰かと深い絆を結び、それによって自分を変容させたいと願います。鋭い洞察力なども、蠍座の特徴です。
人生に心を伴わせる
なにかを突き詰めていくとき、それは必ずしも役に立つものだけを選んで、それについて探究していく、というものではありません。
役に立たない(と言われがちな)ことだって、探究している人たちがたくさんいます。それはひとつには、探究することそれ自体に意味を見出しているからです。
そしてまた、その役に立たないことの探究をする中で、ぽっと役に立つ(と思われるような)ことが出てくることもあります。
もちろん、はじめから役に立つものをなんとか見つけ出すために探究することもあるでしょうけれど、そうではなく、ただ探究のための探究をしていたら偶然、役に立つことが出てきた、ということもあるのです。
また、人間関係でも、この人は自分の役に立つ・この人は自分の役に立たない、という評価基準は往々にして用いられます。ですが、その評価基準だけで人間関係を築いていると、おそらくその人間関係は虚しいものとなってしまうのではないでしょうか。
とりあえずは誰にでも愛を持って接してみる、そんな魚座的な態度も悪くないです。もちろん誰でも好き嫌いはありますから、嫌いな人や苦手な人と無理して付き合ったり、無理に愛したりする必要はないのですが。
ですが、どんな相手でも接してみないことには、どんな人間かわかりません。それに、気が合わないと思っていた人と、なにかをきっかけに親友になる、なんてこともあります。逆もしかりですけれどね。
役に立つか・役に立たなか、という評価基準はもちろん大切です。この道具は自分の役に立つか、この勉強は自分の役に立つか、この人は自分の役に立つか……。
ですが、それだけではおそらく無味乾燥な人生を送ることになってしまうのではないでしょうか。効率だけを追い求めても、そこには得てして”心”が伴いません。
役に立たないと言われるようなものだって、人の心を癒すことがあります。
それに、親友や恋人などと「この相手はわたしの役に立つから」という理由で付き合っている人って、そんなにいないんじゃないでしょうか。
役に立つとか立たないとか関係なくて、ただ、好き。そういう気持ちも大切にしたいものです。
あなたが心のこもった人生を送れることを、願っています。