2020年10月31日 23:49 に牡牛座の満月を迎えます。今回はいくつかのアスペクトから、この牡牛座の満月について見ていきます。
こちらが牡牛座の満月のときのホロスコープです。
今回は以下のアスペクトに注目してみます。
アスペクト | 度数 | |||
月 | — | 天王星 | コンジャンクション | 0度 |
天王星・月 | — | 金星 | クインカンクス | 150度 |
火星 | — | 木星・冥王星 | スクエア | 90度 |
水星 | — | 木星・土星・冥王星 | スクエア | 90度 |
海王星 | — | 木星・土星・冥王星 | セクスタイル | 60度 |
太陽 | — | 火星 | クインカンクス | 150度 |
月と天王星のコンジャンクション
月と天王星が牡牛座にてコンジャンクション(0度)と重なっています。

牡牛座は安定性や豊かさ、物の所有などを表すサインです。天王星は改革を表す天体なので、牡牛座の天王星からは、所有や経済に関する概念の改革といったものが見えてきます。
約2ヶ月後に「風の時代」が始まりますが、風の時代には”目に見えないモノ”がより価値を持つと考えられています。地の時代によしとされてきた物質的な豊かさに対して、もっと精神的な豊かさを人々が求めるだろう、ということです。
風の時代が始まる前段階として、天王星によって人々の価値観は少しずつ改革されていくのかもしれません。
月・天王星と金星のクインカンクス
さて、この月と天王星に対して、天秤座の金星がクインカンクス(150度)のアスペクトをとっています。

天秤座は他者との調和をよしとするサインです。他者と調和するためには、ときに自分の中にあるものを変えなければなりません。
反対に、たとえそれが調和を乱すものだとしても「これだけは譲れない」という指針も、人の中にはあるでしょう。
自分自身の中での安定と、他者との調和というのは、ときに足を引っ張りあいます。
他者に調和してばかりでは主体性が失われてゆきますし、かといってなんでもかんでも我を通すわけにもいきません。
調和をよしとする天秤座に楽しみを司る金星がありますので、他者との調和が心地よく感じられるかもしれません。
ですが、主体性を失わないようにしたいものです。
火星と木星・冥王星のスクエア
牡羊座の火星と、山羊座の木星・冥王星はスクエア(90度)となっています。

牡羊座は自分自身を外の世界へと打ち出すようなサインです。また、火星は行動の天体と言えるでしょう。さらに、火星は牡羊座のルーラー(支配星)ですので、牡羊座にある火星は他のサインにあるときよりもその力が強くなっています。
木星と冥王星は山羊座にあります。山羊座は社会的安定を目指すようなサインで、ときに社会的成功を手にせよという圧力にもなり得ます。
火星と木星・冥王星が成しているスクエア(90度)という角度は、葛藤を表しています。
思うがままに自己表現をしていると、社会的安定が脅かされかねませんし、社会的安定ばかりに気を取られると思うように自分を出せない、ということもあるかもしれません。そういった意味で、火星と木星・冥王星は葛藤を抱えています。
いかに両者のバランスをとるかが鍵になりますね。
水星と木星・土星・冥王星のスクエア
天秤座の水星と、山羊座の木星・土星・冥王星も、スクエア(90度)のアスペクトを成しています。

山羊座は前述のとおり、社会的安定や社会的成功を司るサインです。一方、天秤座は他者との調和を目指すサインです。
他者との調和と、社会的な成功を勝ち取るということは、これまた足を引っ張りあうことがあります。社会的成功のためには、ときに群衆の中に埋没せずに「出る杭」になることが必要です。ところが「出る杭は打たれる」という言葉の通り、他者との調和にひびが入る可能性があります。
ルールやマナーを守ることはもちろん大切ですが、必要以上に他者に調和することはないかもしれません。もちろん、他者との調和を大切にしたい人はそれでいいのです。けれど、ときには「出る杭」になることを恐れない勇気も、必要になるでしょう。
海王星と木星・土星・冥王星のセクスタイル
魚座の海王星と山羊座の木星・土星・冥王星は、セクスタイル(60度)のアスペクトをとっています。

魚座は自他の境界線を取り払って、すべてを一緒くたにして愛そうというような、そんなサインです。また、セクスタイル(60度)は、調和的な角度です。
社会的な安定を守るためには、このような献身的な態度も必要になることがあります。ただ、境界線があやふやになってしまわないように気をつける必要はあります。
太陽と火星のクインカンクス
蠍座の太陽と、牡羊座の火星は、クインカンクス(150度)となっています。

牡羊座は自分自身というものを強く外の世界へと打ち出したい、そんなサインです。一方で蠍座は、特定の誰かと深い関係を築いたり、何かひとつのことを深く探究したいと願います。
牡羊座の火星が「自分」にフォーカスしているとすれば、蠍座の太陽は「他者」(あるいは、何か自分ではない他の物事)にフォーカスしている、といえます。
こういった点で、太陽と火星はどこか足を引っ張りあうような葛藤を抱えます。
どちらを優先させるのかは、もちろん人それぞれです。どちらも同じくらいの密度で行う、ということもできるでしょう。
終わりに:今自分が求めているものを明確にする
以上、牡牛座の満月について、6つのアスペクトについて見てみました。スクエア(90度)やクインカンクス(150度)といった葛藤を表すアスペクトが多いので、自分の行動の中に、なにかぎくしゃくとしたものを感じてしまうような時期になるかもしれません。
大切なのは、自分が今なにを求めているのか、を明確にしておくことです。特にこの満月の前後の時期では、
- 自己表現をして世界に強く自分というものを打ち出していきたい
- 社会的成功を掴み取りたい
- 他者との調和の中に喜びを見出したい
- ある特定の人と深い絆を結びたい
- 何かひとつのことに絞って探究したい
といったことにスポットライトが当たりやすいでしょう。その中でも特にどこに力を入れたいのかをはっきりさせて、そのことに全力で当たりましょう。
もちろん、他の点もないがしろにしていい、というわけではありませんが、中途半端にあれもこれも充実させようとすると、うまくいかない可能性が高いです。
あなたが自分の欲しいものをしっかり把握して、そこに目掛けて力を発揮できることを、願っています。